第二章

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「空夜君、弁当一緒に食べない?」 「ええー、ダメよ!今日は私達と一緒なんだから!」 「何言ってんの?うちらが最初に誘ったんだから、うちらに決まってるじゃない!」 それは、もはや日常になりつつあった。 昼放課のチャイムと同時に、俺の席の周りには弁当を持った女子が群がる。 本当、うざったい。 俺、天音空夜(アマネソラヤ)は心の中で軽く舌打ちをするも、顔には笑顔が張り付いていた。 「申し訳ありませんが、今日は先客がおりますので」 「えー、つまんなーい」 「もしかして彼女!?」 「嘘っ!とうとう彼女できちゃったの?誰、誰?」 「残念ながら、男の方ですよ」 クスリと笑えば黄色い悲鳴が上がり、俺の机を囲っていた女子達の顔が、一様に赤くなる。 「じゃあ、また今度... ... 」 「ええ、ぜひ」 おもむろに席を立つと、自然と女子達の間に道ができた。 「では、約束がありますので」 そう言って、未だ顔の火照りが抜けず、静止したままの彼女達を余所にその場から離れる。
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