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「そんな暇があったら自分で服ぐらい脱いで下さい」
砂浜に打ち寄せられた流木を集めて適当に組み合わせ、服を脱いでそれに干す。
下着姿が不敬だとか言ってる余裕もなく、緊急事態のためマサシ王子の服も脱がせる。
王子は人に着替えさせてもらうのは日常だから平気なのだろうが、こちらは手が震えないようにするので精一杯だ。
恥じらう様子もなく、若いなめらかな素肌を惜しげもなく晒した。
直視するには眩しすぎる。
何も気にしていない顔を心がけて自然に目をそらし、同じように王子の服を干した。
「私は飲める水があるかどうか探してきます。王子は食べられる貝でも集めて下さい」
マサシ王子が、ぽけーっとこっちを見ていた。
「タケルは……、綺麗だな」
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