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一か八かで、美咲に聞いてみる。
「ねぇ、柊君って、そんな人いたっけ?」
「え?何言ってるの、あーちゃん。柊君は同じクラスの男の子じゃない」
「・・・・・・え?」
同じクラスの男の子?
そんなことはありえない。
自慢ではないが、私は1回顔と名前を覚えたら、絶対に忘れない記憶力がある。
2年全員の名前と顔は覚えている。
けど、柊君なんて人はいなかった。
そんなことありえるわけがーーー
「・・・・・・・!」
1つだけ思い当たる節があった。
今朝の変な夢だ。
あの謎の人物が、私の生きている世界に乙女ゲームの世界を上書きした。
そう考えるのが、妥当だろう。
だから、主人公の私が知らなくて、関係ないキャラクター・・・つまり、美咲達は知っている訳だ。
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