第1章

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とりあえずお礼は言わないと。 「ありがとう、篠宮君。助かったよ」 「・・・気にしなくていい」 態度は素っ気なかったが、彼の優しさが伝わってくる。 実はいい人? 「ーーーあーちゃん、ヤバイよ!もうすぐ予鈴鳴っちゃう!」 「え!じゃ、じぁあね篠宮君!」 私と美咲は、ダッシュでその場を離れた。 本当は予鈴なんて、まだ先に鳴るんだけど、美咲が気をきかせてくれたみたいだ。 今回は感謝。 私と美咲は走りながら、少しだけ話していた。
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