第1章

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*************** 葵が勉強を教えているのを、柊は遠目から見ていた。 その瞳は今、葵しか写っていない。 「・・・い、篠宮」 だから、呼ばれたのに気づかなくてーーー 「おーい、篠宮!」 「・・・!」 柊は驚いて、慌てて声の主を見る。 そこには、柊とそこそこ仲がいい月宮守がいた。 「・・・守。呼んだ?」 「呼んだ呼んだ。お前、ちっとも気づかねーんだもん」 柊は悪いことをしてしまったことに、少し気分が下がった。
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