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葵が勉強を教えているのを、柊は遠目から見ていた。
その瞳は今、葵しか写っていない。
「・・・い、篠宮」
だから、呼ばれたのに気づかなくてーーー
「おーい、篠宮!」
「・・・!」
柊は驚いて、慌てて声の主を見る。
そこには、柊とそこそこ仲がいい月宮守がいた。
「・・・守。呼んだ?」
「呼んだ呼んだ。お前、ちっとも気づかねーんだもん」
柊は悪いことをしてしまったことに、少し気分が下がった。
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