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と、彼女はキメ顔でそう言った。
「シモンさん、WVCの日本代表って小学生でもなれるんですか?」
呆気に取られたユウトは思わずそんな質問をする。
先程述べたように見た目はヒカリより年下。
言うなれば、小学生の高学年くらいの体躯だったからだ。
加えて立ち振舞いも、それだった。
だからユウトはコトネを小学生と認識した。
しかし、その認識は質問したシモンではなく、頬を膨らませたコトネによって解かれた。
「あー、ボクは小学生じゃないよ。二十歳だよ、は・た・ち」
「へっ…?」
ユウトの予想を斜め上を入っていた。
あろうことか、ユウトより年上だったのだ。
証拠にコトネはプロフィールが書かれたプロファイター証明カードを見せる。
「まあ、君が知らないのも無理もない。彼女は今まで海外で、しかもフランスで修行していたからね」
「フランス…。フランスってあの『Ⅰ(ファースト)』がいる…」
シモンは頷く。
プロファイター界にも順位が存在する。
その内、世界ランキング上位七名はそれぞれ称号を持っている。
『Ⅶ(セブンス)』、『Ⅵ(シックス)』、『Ⅴ(フィフス)』、『Ⅳ(フォース)』、『Ⅲ(サード)』、『Ⅱ(セカンド)』、そして『Ⅰ(ファースト)』。
特に上位三名は桁外れの実力で、毎年代表に選ばれては最終戦で優勝争いをする強者だ。
その『Ⅰ』がいるフランスで修行してきた実力者。
それが、神谷コトネ。
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