#01

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「喧嘩屋…。なるかみか?だけど…」 「まあ、初見だよね。喧嘩屋は日本ではまだ出回ってないから。それに、新たな力も」 「新たな…力…?」 「見せてあげるよ。このファイトで」 コトネは純粋な笑みをして、カードをドローした。 「待たせていたようですね」 シモンはすでに会長室へ戻っていた。 シモンはあくまで道案内だけだったようだ。 その頃には‘‘遅れた三人目’’が来ていた。 「…私だけあの二人と違う時間に呼び出して…、どういうつもり?」 と、‘‘彼女’’は腕を組み、傲慢な態度で訊いた。 シモンは質問に答えず椅子に座ると、机の引き出しから白い箱を取り出した。 デッキケースだ。 「この中に君を強くする新たな力が入っています」 「…私には必要ない」 「これを使うことが日本代表の三人目になる条件です」 即答。 だが、‘‘彼女’’は口を閉ざしながらシモンを睨みつける。 見兼ねたシモンは、 「…では、これを見てもらいましょうか」 シモンは机の上にあるリモコンを操作すると、部屋に設置された巨大スクリーンに映像が映される。 そこに写っていたのは先導ユウトと神谷コトネ。 二人がファイトする映像だ。 ターンは既に経っていて、ファイトは終盤だった。 そして、コトネがドローするのを見る限り、ターンはコトネに回ったようだ。
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