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「喧嘩屋…。なるかみか?だけど…」
「まあ、初見だよね。喧嘩屋は日本ではまだ出回ってないから。それに、新たな力も」
「新たな…力…?」
「見せてあげるよ。このファイトで」
コトネは純粋な笑みをして、カードをドローした。
「待たせていたようですね」
シモンはすでに会長室へ戻っていた。
シモンはあくまで道案内だけだったようだ。
その頃には‘‘遅れた三人目’’が来ていた。
「…私だけあの二人と違う時間に呼び出して…、どういうつもり?」
と、‘‘彼女’’は腕を組み、傲慢な態度で訊いた。
シモンは質問に答えず椅子に座ると、机の引き出しから白い箱を取り出した。
デッキケースだ。
「この中に君を強くする新たな力が入っています」
「…私には必要ない」
「これを使うことが日本代表の三人目になる条件です」
即答。
だが、‘‘彼女’’は口を閉ざしながらシモンを睨みつける。
見兼ねたシモンは、
「…では、これを見てもらいましょうか」
シモンは机の上にあるリモコンを操作すると、部屋に設置された巨大スクリーンに映像が映される。
そこに写っていたのは先導ユウトと神谷コトネ。
二人がファイトする映像だ。
ターンは既に経っていて、ファイトは終盤だった。
そして、コトネがドローするのを見る限り、ターンはコトネに回ったようだ。
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