#01

5/16

34人が本棚に入れています
本棚に追加
/88ページ
「どう?高校生活は」 ショッピングを終え、洋服店を出たユウトはヒカリに尋ねた。 「はい、とても楽しいです!ヴァンガード部の皆とも楽しくやれて、今度のVFIHにも出場するんですよ!」 「VFIHに出場するのか。凄いじゃないか!」 ヴァンガードファイトインターハイーー通称VFIHは予選を勝ち抜いた各地区の代表ヴァンガード部で頂上決戦を行う、高校ヴァンガード部の誰もが憧れる夢の舞台。 ヒカリが所属する光蘭学園ヴァンガード部は部員数がギリギリながらも、見事出場の権利を手にすることができたのだ。 ヒカリがそんな話をしていると、ヒカリに一つアイデアが生まれた。 「ユウトさん、私とファイトしましょう!VFIHに向けて私、強くなりたいんです!」 「いいぜ。この辺に来たから丁度あいつらのとこ寄りたいと思ってたから」 「いらっしゃいませ…ってユウトか」 「よっ、エンキ」 ユウトとヒカリはショッピングモールの近くにあるカードショップに来ていた。 店名はカードショップ炎明。店には客も来ていて、繁盛しているようだ。 二人を出迎えたのは、このカードショップのオーナーであり、ユウトの親友である岸里エンキだった。 「ヒカリちゃんもいるってことは今日はデートか?」 「まあな。その帰りに寄ったんだ。繁盛していて何よりだ」 「ありがとな」 そう話していると、店の奥から一人の少女が現れた。 「あら?ユウト先輩にヒカリさん。珍しい」 彼女は岸里アスカ。エンキの妹だ。 アスカとエンキは共にこの店を経営している。 「今日はどうしたんですか?」 「ああ。ヒカリちゃんとファイトしたくてな。席空いてる?」 「空いてますよ」 と、店の奥の席を指差した。 ユウトはお礼を言うと、ヒカリとともにその席に向かった。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加