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春は変化の多い季節だ。花が咲き始め、人の入れ替わりも激しくなる。
ここ如月学園付属高校(きさらぎがくえんふぞくこうこう)、略して如月校でも卒業・進級・入学したりで人が入れ替わっていた。
「……眠い。今日から高二か。進級してもあまり変わらないな。」
しかしそれとは無縁でいる眠たそうな顔をした少年、師走響夜(しわすきょうや)が呟く。
背は175㎝と割りと高く、顔つきも中の上と割りと良かったりするのだが他人に対しては興味があまりなく口数が少ない。…だから彼は自分が目立たないと思っている。
しかし彼は自分が楽しめたらいいと考える快楽的な考えの持ち主である。
一部からは自己中と言われる。それを証明するかのように去年は色々と目立っていた。
「おはよう響夜くん♪…相変わらず眠そうだね?子守り歌歌ってあげようか?」
そんな彼にある美少女が親しく話しかけてきた。…顔を近づけながら。
「いちいち顔を近付けるな永久。」
「照れてるの?可愛いよ♪(ニヤニヤ)」
「………永久も相変わらず変わらないな。」
彼女、永遠永久(くおんとわ)とは高校に入ってから仲良くなった美少女である。
容姿は黒い髪を肩の辺りまで伸ばしていて背は155㎝はある。丁寧な口調でおとなしい雰囲気が漂う。
しかしかなりの悪戯好きらしく何故か俺をからかったりする。
理由が「響夜君だから♪」だそうだ。…今はもう慣れた。
見た目だけは大和撫子である。…そう見た目だけは
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