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無理やり笑顔を張り付ける私をみて、小栗の顔がゆがむ。
壁に両手を押し付け、私の顔に近づいた。
「なんか...隠してない?」
「なんにも?隠してないよ?」
じいっと瞳の奥を覗き込まれた。
怒ったような表情の小栗の瞳の中に、
ぎこちない笑いを浮かべた私が映っている。
再度、玄関でベルが鳴った。
彼の腕を押しのけようとしたら、
何かを感じたのか、ダッシュで、玄関へと走りだした。
「きゃーーー!!!」
叫びながら追いかける。
タッチの差で、小栗がドアのノブをつかみ開けた。
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