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ケロッとした顔で笑って見せる福原に腹が立ってしょうがない。
「どこが上手く行ってなかった、だよ!結婚して早々子ども作りやがったくせに」
「計画的と言ってくれないかな?」
「あたしはまだ、アンタと美青の結婚を認めとらん!」
「大川さん、どこの親父?」
ギャーギャー2人で言い合っていると。
「センパイ」
「え?」
ガシッと左手首を掴まれ、その勢いに驚いて肩が跳ね上がる。
声のした方を振り返ると。
「センパイ、何してるんですか」
「お、沖田くん……」
そこには、何故か怒りのオーラを身にまとった沖田くんが立っていた。
「帰りますよ、ほら」
「え、ちょ……!」
掴まれた手首を引っ張られ、無理やり立ち上がらせられる。
福原はポカーンと呆気に取られた様子で、そのまま固まってしまっている。
と、思ったら。
「……お代はまた今度でいいよ?」
いかにもこの状況を楽しんでいるような笑顔を浮かべて、ヒラヒラと手を振る。
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