トナカイ、サンタに拾われる。

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急にその手を掴まれ、思わず息を飲む。 「……」 「……お、沖田くん?」 無言であたしを見下ろしてくる沖田くん。 思ったより痛くしちゃったかな……? 咄嗟に謝ろうとしたあたしの言葉を、沖田くんは思いがけない言葉で遮った。 「……さっきの、新しい彼氏ですか」 「え?」 さっきの……ってまさか、福原のこと……? 「ち、違うよアレは!彼氏なんかじゃ……」 「本当ですか?」 「っ、……ほ、ホントだよ……っ」 沖田くんの膝の上に座るような体勢になっているあたしの首元に顔を埋め、熱い舌を這わせる沖田くん。 ゾクゾクと背筋を電流が駆け上がり、無意識に沖田くんのコートを掴む。 と。 「……っ、ちょ、待って……!」 スカートの裾から沖田くんの手が差し込まれ、あたしの太ももをゆっくりとなぞる。 「さっきの人、本当に彼氏じゃないんですか?」 「ほ、ホント!何であんな奴が……っ」 そうこうしているうちにもあたしのシャツのボタンが外されていく。
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