第1章

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その言葉でつい顔を横に向ける。 今日初めて、 一番近い距離で悠人の顔を見た。 「誕生日プレゼント何がいいか聞いたらケーキって言うからホールで持っていったらさ、お前ひとりで全部食うんだもん」 あれにはまじでびびったー、と。 後ろに手をつき空を見上げる悠人の横顔。 笑うとできるえくぼは昔のまま。 「だって夢だったんだもん。ケーキまるまる食べるの」 それに、 悠人からのプレゼントだったから。 「でもお前、それで次の日腹壊して学校休んでたからな。ほんとバカ」 「よく覚えてますね」 「記憶力だけはいいですからね、俺」
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