第1章

13/14

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
「わんっ!」 「「…………」」 愛犬小太郎がしっぽを振って ふたりの間に割り入る。 姿勢正しくお座りをして、 その足元には小太郎の赤いリード。 誰が教えたわけでもなく、いつの間にか覚えていた`散歩に連れていってほしい´という小太郎なりのアピール。 心なしか小太郎の瞳がきらきらと輝いている。 「はぁ…小太郎ー、お前なぁ…」 がっくしと頭を下げて、 あからさまに項垂れている悠人。 何か言おうとしている様子だったように見えたけど、気のせいだったのかな? 今は小太郎の頭を両手でがしがしとなでている。 「ったく、しょーがねぇなぁ。散歩行くか!」 「わんっ!」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加