第2章

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私の恋愛は、まるでピエロだ。 自分の本音はひた隠し、 相手に悟られぬよう笑顔を貼り付け。 何食わぬ顔で観客を騙す。 「奈々、ごめん」 ごめんね。 奈々はにっこりと笑顔を見せただけで、 なにも言わなかった。 それからふわとろ卵を乗せたオムライスを食べながら、奈々と他愛ない会話を楽しんだ。 奈々とは同期だけど、仕事だけ、うわべだけの軽い付き合いをしているつもりはない。 いつも真剣に私の話を聞いてくれる奈々。 仕事の愚痴を言い合ったり、 お互いの恋愛相談をしたりもした。 時には私の間違いを正し、本気で叱り。 悲しいことがあれば私以上に涙してくれる親友。
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