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仕事を終え帰宅し、
時刻は21時を過ぎた。
悠人が小太郎の散歩を申し出てから数日。
毎晩21時頃に`今から行く´とメッセージが届き、それから散歩の準備をするのが日課になりつつあった。
今日も悠人からの連絡に`了解´とだけ返信し、散歩を待ちわびる彼に声をかける。
「小太郎、お散歩行こう」
「わんっ」
ダダダッと玄関へ一直線に向かう小太郎。
それとは反対に重い足取りの私。
例のメッセージが届いて時間も経つというのに、私の頭の中はまだ、例のメッセージのことでいっぱいだった。
用件のみで事務的で。
こちらの予定なんてお構い無し。
あの人は私をどうしたいのか、どう思っているのかなんて、そんなの知らない。
ほんと自分勝手な人だ。
にも拘らず、私は会いたいのか。
奈々に言ったら怒られるだろうな。
それとも呆れられるのかな。
どちらにせよ、
よくないことはわかっている。
早く、この関係を絶ちきるべきだということも。
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