第1章

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「なんか昨日お前のお袋さんが倉庫の片付けしてたらバーベキューセットがでてきたらしくて、バーベキューしないかってうちに電話があったんだよ。そんで今に至るってわけ」 「あ…そうなんだ」 今の状況にまったくついていけず 呆然と立ち尽くしていた私に、 悠人が簡潔に説明してくれて納得。 って、お母さんってば! いつも突然なんだから! ちゃんと前もって教えてよ! 「とりあえず着替えてきたら?」 「へ?……!!」 悠人の言葉で我にかえり、今自分が寝起きの姿のままであることを思い出し、かーっと顔中赤くなるのがわかった。 「き、着替えてくる!」 ばたばたと2階の自分の部屋に上がり ドアを閉める。 は、恥ずかしい! 頭ぼさぼさだし。Tシャツに短パンなんてラフすぎるし。いやいや、そもそもブラジャー着けずに寝る派だから、今つけてないし。 悠人気づいてないよね!? ぐるぐる回る心の声と葛藤しながらも、なんとかひとまず顔を洗い、着替えをすませ、薄く化粧をして、再びリビングへと戻って行った。
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