一怪目。

4/12
前へ
/218ページ
次へ
「どう、したの?」 「………………アンタ、何だ」 「何って……何が?」 「……惚けんなよ。アンタは、人間じゃないだろ。だから、正体は…目的は何なのかを聞いている。……何で俺に声をかけた。俺を……俺の家を知ってるのか」 俺がそう言うと、男の顔が一瞬だけ驚いたような顔に変わる。 かと思うと、またすぐににこりと笑う。 「……俺の事わかったのは…君が初めてかな。ヒントのお陰かな?」 さっき、強調するように呟かれた『人』という言葉。……あからさまにしやがって……隠す気はねぇってか。 「そう。俺は人間じゃないよ」 「……じゃあ、何だよ」 「君が知らないモノ、だよ」 「俺が、知らない……モノ?」 「……うーん……君、面白いなぁ……」 「はあ?何がだよ」 「俺が人間じゃないってわかったのもだけど……わかった上で、どうやって逃げよう……じゃなくて、敵意は?目的は?って俺の事を必死に見定めようとしてる所とか?」 「……何で、んな事」 「……秘密。君、行く所ないんでしょ?」 「……だったら?」 「俺の所に来なよ。……いや、正確には……俺の学校に」 「…………は?」 会って数分の怪しさMAXの男に、学校への入学を促されました。怪しすぎてむしろ笑えるわ。
/218ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1003人が本棚に入れています
本棚に追加