一怪目。

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え……もしかして……もしかして……だが…… 「…吸血鬼……!?」 「…………よくわかったな」 低い声が耳に届く。つうか、見た目完璧にDQNじゃねぇか!随分現代的だなオイ…… 俺の専門は確かにソッチ系だけど、それは幽霊的なのであって……吸血鬼とか……何て言うの?アヤカシ?…その、アヤカシ系は専門外なのにっ……!! 俺がどうしようと考えていると、間宮(多分)が、倒れていた男達の内の一人の襟首を掴んだ。 何をするのか……と見つめていると、目が合った。 と、思った次の瞬間。 間宮はあろうことか俺に向けてその男達を放り投げてきた。 「う、わぁぁぁあああぁぁあ!!?」 咄嗟に頭を抱えてしゃがみ込むと、頭のすぐ上で風を切るような音がした。と、すぐに壁に激突する音が聞こえた。 「……っぶねぇなっ、オイ!!いきなり何すんだ、コラ!!」 腹が立った俺は今まで考えていた事を全部スルーして、思わず間宮(多分)に怒鳴り付けた。 「うるさい。……お前に当たってないだろう」 「俺が避けなきゃ当たってたわ!もう少しでご臨終だったわ!!つうかいきなり何の前触れもなくぶん投げるヤツがあるか!!」 「……部屋が片付かないだろ……それより、お前誰だ」 「あぁ!?…………ああ…」 俺の話を遮るような間宮の問いかけに、自分がまだ名乗っていなかった事に気づいた。 ……色々順序おかしいけど、名乗っとくべきだよな……
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