夜のデート

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 仕事が終わって自宅へ帰る途中、俺たちはデートについて話をしていた。 「健一さんは普段は何をして遊んでる? いつも、友達と一緒にどこにいるんだ?」  俺? ダチと遊ぶ時もあるけど、俺の休日は平日だから一緒に遊んでくれる友達はそんなに多くない。飲み会とか同窓会で呼ばれた時に、たまにゲームしに行くだけ。  改めて、自分の今までの休日をふり返り、寂しくなった。  かっこ悪いぜ。普段の生活を素直に言えない。  俺は話をそらした。 「彬さんは? 俺……俺は、その、いいよ。彬さんと一緒にいられれば」 「ん? 可愛いことを言うてくれはるね……俺の趣味は園芸や。トレリスを買いに行ってもええんか? 健一さんは退屈するやんか?」  そうだった。  ホームセンターに出かけたら、この人は長い。俺の方が飽きる。  自分の趣味は自分の時間を見つけるから、お前の好きなものをたまには体験したい、と素敵な言葉を言われて非常に困った。  俺のことを知りたいと言われても……どうしよう。
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