喫茶探偵

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「ねえねえ英人さん、しりとりしましょうよ」 渚の変態こと四谷が英人の肩を叩いてなぜか嬉しそうに言った。 「なんでこの年になってしりとりなんか」 「じゃあ俺から始めますね。英人さんの『ひ』から。ひ、ひ、『ヒゲ』」 「なんでよりによってヒゲなんだ。仕方ないな……げ、げ、ゲゲゲの鬼た……いや、ここはあえて『ゲシュタルト崩壊』でいこう」 「い、『イカサマ』。次『ま』です」 「ま、ま……『マーリン勲章』」 「う、う。『ウ●マ・●ン・ラ●ン』」 「英人さんさっきからなんか放送禁止スレスレっぽい回答ばっかしますね。ン、ン。『ンゴロンゴロ山』」 「ま、ま……ってまた『ま』か。ていうか『ン』って君、もう終わりだろ」 「え。ンゴロンゴロ山ってありませんでしたっけ」 「まあいい。ま、ま、『マサーセッ……マサチューセッツ工科だ』」 その時、隣の席から突然ガシャーンという食器の音と、ガングロ女子高生佳住の悲鳴が聞こえた。
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