潮彩

4/59
前へ
/395ページ
次へ
当日。最小限の人数でも八人になった。これであっちに着けばギャラリーで何百人だろ?何なんだよもう、どんだけ人口使ってやってんだ 「久し振りー」 「おうお疲れ」 タンゴと並んで船に乗り込む。暑いなー嫌だなーと、汚いのが嫌いなタンゴはうーと唸ってる 「伊織はもう撮影終わってるかな?」 「知らん」 「連絡取ってないの?」 「集中してぇ、って一週間くらい連絡切られてる」 「…そうなの?」 「もううんざりだ。俺をないがしろにすんなら辞めちまえば良い」 「…」 ふーん、て興味なさげな相槌。じゃあ聞いて来るな 「伊織がいない間はどうしてた?遊んでた?」 「するか。この契約の為にひたっすら身を削ってたわ」 「えー、マネージャー可愛いのに?」 「指一本突っ込んでねぇよ」 あはは!本当に?タンゴは可笑しそうに破顔する。お前と遊んでた頃からすると考えられねぇ。指すら貞操守って大人しくしてるよ、揺らがない訳ねぇさ 男は趣味じゃなくても、良い女はそこら辺にごろごろしてる それでもリスクを考えると、絶対なし
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

914人が本棚に入れています
本棚に追加