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「もー遅いよ」
拓斗が資料を運んできた。
わたしがたくさん資料を積んだからこれくらいになるのは当然だ。
「急いできたっつーの。ほんと恐いな。結菜。優しさはないのかよ。や・さ・し・さ・は」
「もういいから早くやるよ。」
「うーす」
20部(全部で40部つくる)作り終えた辺りで拓斗を見ると…
寝ていた…
「ちょっと拓斗起きなよ。」
最初は席についたまま言った。
でも起きない。
「拓斗ー。」
今度はそばに行って起こした。
よく見ると寝顔は結構かわいい
「どんなに生意気でも寝顔はかわいいんだよなー小さいころから変わってない」
小声でつぶやいた。
見ていると拓斗が目を覚ました
「ん?…なんか言った?」
「なんにも言ってないよ!ほーら早くやるよ。」
「まだ終わってないのー?仕方ないなぁ」
あいつは一言多い。
「もうさ…あと20部全部拓斗やる?」
ちょっとムカついて言ってみた
「無理だよ。俺カラオケ行きたいし…」
「じゃあ手伝ってあげよっかー?」
「なんだよ。その上から目線。俺らに上下関係なんてないぜ。俺らは幼なじみだろ?」
困ったときにはいつも幼なじみなんだからで済ましてくる
いつもそれで助けちゃうから簡単には助けない
「私が拓斗が寝てる間に頑張ってやったんだから拓斗がやるの当然でしょー?」
「…手伝えよ。」
「何その命令形ー?やっぱり先帰ろー」
わたしがドアまで行くと
「手伝ってほしい。」
ほらー素直なところある。
「わかったよ!早く終わらせてカラオケ行こう!」
「いや.お前誘われてないから。まぁいっか。」
わたしたちは20部作りはじめた。
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