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羽振は崩れ落ちる映子を抱き留め、バスタブの縁に座らせた。
「腰が抜けちゃった?」
耳元で囁かれる問いに、映子は頬を真っ赤にした。
「そこのバスタオルを使って。
あと、サイドテーブルにミネラルウォーターが出してあるから、飲んでいて」
言われたとおりにバスタオルにくるまると、映子はふらふらとベッドに腰掛けた。
日に当たって、硬く乾燥したバスタオルが肌を刺す。
脚が閉じられないほどの強い余韻。
なんでここまで。
映子は思い当たった。
一カ月かけて、自分の感覚がこんなになってしまっていたのだ。
羽振に何度も何度も仕掛けられていた。
多分この日のために。
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