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「その考えに突き当たったのは程人君と再会した時」
「あの魔札と魔石の研究を…自分がやった研究を全く覚えてない事に違和感を感じたわ」
「あんな事をして記憶に残らないわけがない」
「程人の性格的に、あの記憶を封印するなんてもっての他よ」
「心の無いドライな程人君にあれが嫌な…忘れ去りたい記憶に該当するとは思えないし」
なんか言い返してほしくてエルーを見ると、壁にもたれかかって腕を組み何かを考え込んでいるようだ。
…さっきもだが、今日は本当に役に立たないな。
「そこで考えついたのが抑圧」
「感情を押し込めるのなら、きっと記憶にも残りづらいはず」
「途中で思い出したのは多分…研究の中でも比較的面白くて興味を持ってたからだと思うわ」
「知識欲だけじゃなく、おそらく好奇心もあったから記憶の片隅で覚えてたんだと思うの」
「だから他の研究に比べて比較的印象的だったのは頑張れば思い出せるハズよ」
…確かに聞いてたら思い当たらない事もないが…
俺がそこまで考えて行動すると思うか?
そんなに頭は良くねぇぞ。
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