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「何か嫌なことがあったの? 僕に聞かせてよ」
――言ったとしても、お前は俺の言うことなんかまったく聞かないだろう?
俺は無理やりほどき、全速力で走って行った。
「ちょっと! 待ってよ!」
後ろから叫ぶ声が聞こえてきたが、完全に無視し、学校に向かっていった。
「ふぅ……。おはよう」
教室に入り、そう言うとあちこちからおはようと返ってくる。
幸い、屑のせいで友達いない、というわけではなく、かなりいる。しかし、屑は女にモテモテなため、男友達が全くおらず、俺だけがしんゆう(笑)と思っているだけだ。
汗びっしょりの俺を見るとああ、またかと同情な眼差しを向け、苦笑いを浮かべていた。
「相変わらずだなぁ、亨。ほいっ」
手にあったペットボトルのジュースを投げてきたのは、小学校以来の本当の親友である、霧崎康太。親が坊さんをしていて、修行も兼ねてか照かるほどの頭で、服装検査の時は見た瞬間にパス。しかし、きまっていたずらとしてベチンと叩かれるが(笑)
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