第一章 目覚め

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ティーバックをストックしてあるお菓子の缶の中から、ダージリンティーを取り出す。 紗江理は昔から紅茶派なのだ。 カップにお湯を注ぐと、ほのかにダージリンの香りが漂う。 「あ、たしか、食パンが残っていたはず」 紗江理は一人呟いた。 残りふたきれのホテルブレッドを戸棚の中に発見する。 トースターにブレットをセットし、今度はジャムとマーガリンの捜索を開始する。 が、しばらくして ジャムもマーガリンも一昨日食べきってしまったことを思い出した。 最近、買い物行ってないしなぁ。 紗江理はは仕方なく焼きあがったパンをそのまま食べた。 朝食後、紗江理は10分の手抜きメイクを終えて、飛ぶようににマンションを出たのだった。
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