第一章 目覚め

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出会って二週間後に芳人に交際を申し込まれた。 そのころ、特に付き合っている人も気になる人もいなかった紗江理は、それを了承した。 人気者、学生時代モテていただけあって、女性の扱いは上手だったし、彼と過ごすのは楽しかった。 芳人は、誕生日や記念日に必ずサプライズをした。 バラの花束を持ってきたときもあった。 さすがにその時は恥ずかしかったが、紗江理はとても嬉しかった。 ”こんなに良くしてくれる芳人さんと出会えた私は幸せ者だ。” そう思ってた。 しかし、交際一年半を過ぎた頃からだろうか。 ふたりに転機が訪れる。
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