254人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
自信たっぷりに言い切るジャンを、
アンジェリークはやや不安な気持ちで
城の応接間に案内し、母と妹に紹介した。
二人とも、
彼がこれほどまでに美形であるとは思わなかったらしく、
まじまじと顔を眺め、
やがて彼の優雅で品の良い様子、
知的で温かみのある話し方にすっかり魅了された。
特に、彼の話術で母はすっかり舞い上がり、
興奮しきって上機嫌になった。
歯の浮くようなお世辞に母はコロコロと転がされ、
ついには急すぎる結婚についても快諾してしまった。
最初のコメントを投稿しよう!