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バスルームから出て、部屋着に着替えた後も続く。
映子はどうすることもできなくて、枕を抱えた。
しばらくすると、外で別の人の声がした。
どうやら音が大きすぎて、他の部屋の宿泊客からフロントへ苦情が入ったらしい。
ホテルの従業員と話す声が聞こえる。
お部屋にお戻りください。
いや、ここがぼくの部屋だ。
お客様のお部屋は2階上の……。
仕方なく映子はドアを開けた。
「うちの上司がご迷惑をかけて申し訳ありません」
「ほら、言ったろ。
ここがぼくの部屋なんだ」
酒に酔った羽振は、よろけながら映子の部屋に侵入に成功した。
ホテルの従業員は、同情するような表情を見せながら静かにドアを閉めた。
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