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「なんか、すごい人ですね、羽振部長。
もちろんそれだけ実績があるからでしょうけど」
客席から見ていた映子は横の藤井に話しかける。
「それもあるんだけど、彼の場合才能ね、あれは。
とにかく自信家なのよ。
カリスマ性というか、人を惹きつけることに長けているの」
羽振が喋り始めると、会場の意識が一斉に彼に向けられるのがわかる。
「あ、じゃあ、さっきのセクハラにならないって、もしかして女性が皆好きになってしまうってことですか」
「そういうことになるのかな。
あ、誤解ないように言っておくけど、女性全員じゃないわよ。
そうね、だいたい今は半数ってところね」
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