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触れ合う柔らかい唇。
驚くほど優しい感触。
口の中で舌先が触れる。
逃げる。
捉えられて、吸われる。
咽喉が鳴る。
羽振は口を一瞬解放した。
「苦しい?
息をして。
もう一度」
映子は水から上がったように、口を円く開けて呼吸した。
羽振を見上げる。
欲情に塗れた、切れ長の目。
体の真ん中に感じる熱のままに、体を開いてしまいたい、受け入れたい。
あまくて、抗いがたい衝動。
そして、もう一度唇が落ちてくる。
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