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どんな顔でアイツに会えば良いものか…
このまま会わず
家を出て行けたら良いのに。
ドアをそっと開けて
首だけ出してみる。
「っ??」
壁に寄り掛かってるヤツと目が合ってしまった。
「やっと終わりましたか。先程よりはマシになりましたね」
メガネを左手の中指で押し上げ
る無表情の顔。
「…お陰様で」
酷い顔を直したというのに、マシって何なのよ。
とか、一々突っ掛かりたくもなるが…
世話になった手前、ぐっと堪えた。
ま、案外良いところもあるんじゃないかとか思ったり。
「あのまま見て見ぬ振りも出来ましたが…醜い顔を晒してると回りに迷惑が掛かりますからね」
「……」
前言撤回。
今直ぐその顔を殴りたい。
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