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フロアに並んで顔を出せば
たちまちザワついた。
「よ、桐島!ついにやったか!」
私達の背後から近付き、桐島の肩を小突いた男。
「おはようございます。遊川部長」
「おはようございます」
桐島に続いて私も声を掛けた。
「おう。しかし、やっとかお前ら!」
ニコニコと私と桐島を交互に見やる遊川部長。
何がやっとなのか分からないし、遊川部長がいつもより上機嫌なのが気になる。
何の事を言ってるのか聞こうとして口を開けたた瞬間、
足にドカッと衝撃が来た。
「ッ!」
痛みで思わず足を見れば
それは桐島の鞄で。
何なのだと苛立ちで視線をあげれば、桐島はクイッと眼鏡を上げていた。
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