価値

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「桐島、コレ」 「…何ですかコレ」 徐ろに出した紙を無表情に見つめる桐島。 「共有スペースの時間割」 テーブルの上に紙を置き、ペンも隣に置いた。 「不必要に干渉しない為にも決めるべきよ」 無駄に関わりたく無い為の策だ。 「あぁ。無理でしょうね」 「は?」 苛立ちで桐島を見上げれば 中指で眼鏡を押し上げていた。 「廣川も私も帰りの時間はバラバラでしょう?時間制にしても無意味だと思いますが?」 「……」 確かに。 いつも同じ様な時間に帰宅ってのは無理がある。 けれど、一々何かをするにしても桐島に断りを入れてからってもの癪に触るのだ。
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