160人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
『何で…来るんだよ』
扉を開けたら
下着姿の女性と抱擁してた相楽。
見た事ある女性は
私を見て薄く微笑み
私に背を向け
更に相楽にきつく抱き付いた。
驚いたからか
直立不動のままの相楽。
言い訳をしようともしないその様に
心臓が抉られそうだった。
耐え切れずに
走ってその場から逃げた。
『廣川はどうしたいんですか』
『もう、あんなヤツ忘れて吹っ切る』
洗いざらい事の経緯を吐いた後
そう自分に言い聞かせる様に言った。
もう、涙は出ない。
いつまでも泣いてなんかいられないから。
『笑ってればいい』
そう。
笑って前に進むんだ。
最初のコメントを投稿しよう!