第1章

6/7
前へ
/11ページ
次へ
「どこから見にいこっかー」まりなが今日もらったプリントを鞄にしまいながら言った。 「吹奏楽部とオーケストラ部がちょっと気になるかも」 「私もー!入学式で演奏してたのかっこよかったよねー」 「うん。じゃあまずそこから見に行こう」 そうして2人はまず、オーケストラ部の部室である音楽室へ向かった。 「あれー?音楽室ないねえ」 「こっちじゃないのかな」 どうやら迷ってしまったようだ。つい最近建て直されたこの学校はピカピカで、白を基調にした校舎はどこも同じような景色に見える。 すると、 「ねぇ、どこか探してるの?」 急に後ろから声がした。2人が振り向くと、ポニーテールの女の子が立っていた。 「あれ、同じクラスの内山さんと、如月さんだよね?」彼女はもう今日会ったばかりのクラスメイトの顔と名前を覚えているらしい。 「私は平井奈緒。よろしく!」 そうして彼女たちがひととおり自己紹介をしたあと、奈緒が言った。 「面白そうな部活があるんだけど、よかったら見学に行かない?私はもう入ったんだけど」 「もう入ったんだ!どこ?」美奈子は驚いて聞いた。 「天文部!」 こうして彼女たちは天文部の部室へ向かった。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加