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「ま、そんなこんなでシオミー、持病の仮病をこじらせたから帰るね」
「うっせーシオミー言うな。ったく……そんなことがまかり通ると思っているのか?」
「それがまかり通るんです。そう、シオミーならね」
「シオミー言うな…………ふぅ」
シオミーはくるりと椅子ごと振り返るとそのまま机に向かう。
「帰って何をするというんだ?」
「バイト的な?」
「学生の本分は学業だ」
「成績足りてるじゃないですかー」
「平均点に届いてるって言うんだ」
「トップを取らないんです、あえてね」
「別に虐められてる訳でもないんだろう?」
「やー、みんないい人ですよね」
「部活でもしようかとは?」
「思いませんね面倒くさい」
「青春謳歌しろよ高校生」
「シオミーには遠い記お……嘘です塩見先生って若いですよねー」
「委員会活動とかは?」
「風紀委員がトンファー持って粛清しちゃダメとは」
「漫画の世界だな」
「都会って怖いです、カルチャーショックでした」
「出身はここらと記憶してるが」
「三丁目から先は世界が違うって本当でした」
「あそ、知ってると思うが私は生徒会の顧問だ」
「えぇ!?知ってます」
「私に免じて生徒会活動でも手伝ってくれないか?」
「人気投票的なアレで選ばれた美少女達と放課後雑談してるだけのスタンダードな生徒会なら考えますけどー」
「一つ次元が違うスタンダードだな」
「はい、あんな根暗眼鏡の元で働こうとは思いませんね」
「────そうか」
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