故郷からの客人

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「じゃあ、別にブランクと結ばれた俺を恨んだりはしてないってことなのか」 「確かに従者としてストレスは感じているが、私はブランク様と直接お付き合いしたいとか、そういうことは考えていない。こと恋愛に関しては貴様が心配しているようなことには当たらない」 (予想とは大分違った答えだな……) エルトの一件もあり、グルガンもまたブランクに叶わぬ恋をしているのではないかと睨んでいたが、そうではないようだ。 「それに、私はブランク様が幼い頃から見抜いていた。流石に人間は予想外であったが……ブランク様は間違い無く男色の才がある!」 「ッ、グッ!」 ブランクは台所で味見をしていた味噌汁を盛大に吹き出した。 「あのあけどない振る舞いと天使のような優しさ、完全に『萌え』です。間違い無く彼女よりも先に彼氏ができる。私はそう思っていました」 (確かに、俺と出会わなかったら多分……) 龍希は少し心当たりがあった。
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