故郷からの客人

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「グルガン。お前は我をそんな目で見ていたのか……」 夢中になって語るグルガンの後ろから、鍋掴みを嵌めたブランクが現れた。その表情は相当なショックを受けているようで、簡単に言えばドン引きしている。 「あ、いや!その、これはですね……」 グルガンは漸く我に返った。どうやら静かに語っていたようでも、ブランクの結婚や見つけた物などで少しずつ暴走していたようだ。 「違うんです!気が動転していまして……!」 慌てふためくグルガンが面白かったので、龍希は更に悪戯をしてみることにした。 にこやかな笑顔でブランクに然りげ無く近付き、首に貼ってある絆創膏を勢いよく剥がす。 「あ、馬鹿っ……!」 「!?」 ブランクは急いで首を隠してしゃがみこむが、日頃の鍛錬で視力を鍛えているグルガンには赤い痕がハッキリと見えた。
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