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「なっ……!?」
ブランクは反射的に勢いよく立ち上がり、椅子が転げて大きな音を立てた。
「ふ、ふざけるな!これまで放っておいて、何を今更!第一、貴様は様子を見に来ただけではなかったのか!」
大声で、そして早口で捲し立てる様子からは動揺しているのは明らかである。
「先程も言いましたが、私が出かけてから今までの間に何か緊急な自体が発生したんです。分かって下さい……!」
「その緊急な事態とやらは何だ」
「分かりません。何も、伝えられていません……!」
「話にならない。我は帰らないからな!」
「ですが!この命令は龍王様の息が掛かった公文書です、もしも逆らうのなら重罪になってしまいます!」
「くっ……!」
ブランクは思わず息を呑む。龍希は蚊帳の外だが、その言葉の重さだけは十分に理解できた。
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