花と火

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「成る程、その手があったか」 翌朝、龍希はブランクの首に貼られた絆創膏を見てそう呟いた。 「黙れ。前回の分が消えていないのならまだ分かる。だが何故新しいのが増えているのだ!いつの間に付けた!」 「いやあ、昨日シャワーから戻ったらお前が先に寝ててさ。可愛かったからつい」 「ま、全く……せめて次から外出前は止めてくれ。何度も言っているだろう」 ブランクは結局大して龍希に注意をせず、顔を赤くしてパンを口へと運ぶ。龍希はその様子を見て、満足そうに頷きながら朝食を終えた。 「今日は山に行くのであろう?何か手土産を持っていった方が良いのではないか」 「そうだな。でもあの三人に共通で喜んでもらえるものあるかな……」 聞いた話によると、バニアスはやはりと言うべきかネスレや端尾と共に暮らしているそうだ。
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