新たな日常

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「ブランク、家事上手なのか」 「料理に洗濯……後は……まあ、上手だな。奉仕するのは」 「そ、そうか」 何か途轍もなく如何わしい気配を察知した青山はそこで話を打ち切り、何事もなく昼休みは終わりを迎えた。 「じゃあ、俺は戻るからまた後でな。そうだ。俺は今日生徒会の仕事があるから先に帰ってくれ」 「分かった。お前も大変だな」 「そうでもないよ。寧ろ何か為になることをしないと、落ち着かないんだ」 想いを背負っているのは龍希だけではない。青山もまた、イザナギとの約束が生み出す焦燥に追われているのだ。 「……そうか。次は数学か」 龍希は一度息を大きく吸って吐くと、また歪んだ世界へと引き戻される。やがて時間は過ぎ、上の空のまま放課後になった。 また勧誘される前に早く帰ろうとしていたところで、校門の側に一人の男が立っていた。
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