新たな日常

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「久しぶりだな」 薄い銀髪の大男そう声を掛けられ、龍希は思わず辺りを見回した。しかし、どうやら相手は自分のようだ。 「何だよ、分からないのか?へへ、じゃあ俺の腕も中々のモノってことだな」 龍希の記憶にその見た目をした人間はヒットしなかったが、その声色と話の内容で大方の予想は付いた。 「もしかして……バレットか?」 「当たり。どうだ、人間基準でイケメンって奴を目指して化けてみたんだが」 「確かにかっこいいけど、必要以上に目立ちたくなかったら髪は黒にしたほうが良いんじゃないかな」 龍希がバレットを見たのは、あの戦いの後で最後である。この半年間どのような生活をしていたのかは想像も付かない。 「細かいことは移動しながら話そう。この後平気か?」 「大丈夫だけど……電車乗れる?」 「バッチリよ。PASUMOもちゃんと持ってるんだぜ」 「へー」 洒落たバッグから革財布を取り出すバレットに、龍希は大きな関心を抱いた。
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