第1章

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都心から約一時間と少し 世界で二番目に混んでいるらしい駅から二回ほど乗り換えてようやく到着する 言ってしまえば田舎であるそこに、一軒のカフェが鎮座していた その店はこじんまりとしていて、外壁は蔦まみれ 扉も年季の入ったもので、開閉のたびにギシギシと壊れそうな音をたてる ちなみに駐車場もなく、自転車すらも止める場所がないのである そんな、一見すると惨めな印象すらも受ける「鶴海(ツルミ)カフェ」をたった二人の従業員が経営をしていたのであった
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