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なぜこんなことに…送り先のわからないソーメンの箱なんか開けるんじゃなかった…。
暗い気持ちで部屋の扉を開けるとミカエルが玄関でしゃがみこんで泣いていた。
「うっ…うっ…うっ…おかっ…え…り…ヒクッ」
ずっとここにいたのだろう…。
1人暗い部屋で…。
俺はミカエルの頭を優しく撫でた。
「さっきはごめんね?でも俺強くなりたいんだ…ずっと側にいたいから…」
「うん…わかってる…あれから1人で考えてた…私が間違ってました…天使失格だね…いつまでも待ってるから…」
「ありがと♪失格じゃないよ?こんな優しくて可愛い天使見たことない…」
ただラファエルも充分すぎるほど可愛いかった…。
「うーん♪じゃ仲直りのチューです♪」
仲直りのチューのあと一緒にトイレに行き、お風呂に入り、夕飯を食べ一緒に布団に入った…。
ん?
なんか忘れてるな…。
「ねぇー♪ねぇー♪いつから冒険します?」
しばらくすると布団の中からミカエルは言った。
ガバッ!っと布団をめくると灯りをつけミカエルを見た。
「えっ?タケしゃんどうしました?!何?金縛り?!またトイレ?お風呂?ご飯?それとも…わ・た・し?」
「忘れてた!」
「何をですか?!」
俺は帰える途中に神様夫婦に会い、勇者を鍛えることになったと話した。
「はぁ~~?!あいつらバカですか?!タケしゃんの冒険の邪魔をするなんて許せません!ちょっと殴って来ます!」
そういうと天界への扉を出す。
だが俺は彼女を後ろから抱き締める。口にたくさん羽根が入って気持ち悪かった。
「ちょっとタケしゃん放してくださいぃぃぃいいいいい!!」
「やだ!今日はミカちんを放したくない!」
ミカエルのあんな泣き顔を見たあとだったから…。
今日だけはずっと側にいたかった。
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