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「…どうした?泣いているのか?」
「まだ、目を開けちゃだ…め」
言いかけた私は、ハッとする。社長がその美しい瞳を開き、私を見つめていた。
「なんで、泣いてんだよ…?」
不思議なものを見るように社長は
たずねる。私は涙を拭い、
「なんでもありません。目にゴミが入っただけです」
と微笑む。
「変な女だな…。泣くな。よしよし」
社長はそう言うと、私の頭を撫でた。
「か、からかわないで下さいよ!本当にゴミが入っただけなんです!!子供扱いはよして下さい」
社長の手を払いのけ、私は口を尖らせる。
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