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 自動ドアを出て、ようやくホッとした時、いきなり肩を叩かれた。 「ちょっと、いい?」 「…神原(かんばら)さん」    私はビクッと怖じ気づく。声をかけてきたのは、社内一の美女と呼び声高い、秘書課の神原梨花子(かんばらりかこ)だった。    秘書課では、永瀬さんの次に仕事がデキルと評判で、絵に書いたような才色兼備。  冴島社長の秘書のポストを密かに狙っているとの噂もある女性だ。  
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