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「社長!!」  エントランス前に停車していたベンツの側に立って待っていた遠山さんの顔が社長と私の姿を見るなりサッと青ざめる。  サイレンを鳴らしながらパトカーがやってきて、警官達がビルの裏の廃棄物処理場に駆けていく。多分、永瀬さんが呼んだんだろう。  騒ぎをかぎつけた社内の野次馬達が見てる中、社長は私を抱きかかえたままベンツに乗り込んだ。 「遠山!早く出せ!!」 「は!はいっ!」  ベンツが急発進する。この光景どこかで見覚えが…。あぁ、社長と初めて出会った夜と同じだ。
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