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 ある日、 どこまでも続く大根畑を あてどなく歩いていると、 ひとつのビニールハウスが目に留まった。  隣りに“いちご狩り・食べ放題” と書かれた看板が立っている。  二人は目を輝かせた。  入口でお金を払い、 シロップの入ったカップと、 ゴミを入れる小さな袋を受け取ると、 二人はビニールハウスの中に 入っていった。  冬の陽射しが優しく微笑むように降り注ぎ、 緑色の葉の陰から顔を出す 食べごろのいちごや、 まだ青々としたいちごを照らしていた。
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